去る2007年11月のプリム閉店の一報は、メイド喫茶愛好家の間でも騒然となったが、北海道のメイド業界全体にとっても大きな影響を与えたと思う。
あまり書きたくはないエントリー内容であるが、今後の北海道のメイド業界を考える上で無視できない問題なので、長文となってしまうが、プリム閉店がもたらしたものについて評論したいと思う。
プリムは、札幌地区でアミューズメント系の業態が全盛の中、良い意味で北海道メイド系の方向性をリードしていた。
同時に、U社長が北海道メイド系のキャスティングボードを握っているといっても過言ではなかったと思う。
そのU社長がメイド業界への情熱を失ったとき=プリムを畳んだ時が、北海道メイド・コスプレ系飲食店の終焉だというのが持論である。
尤も5年後の北海道メイド系を考えると、現状のメイド・コスプレ店の全てが残っているとは考えにくいが、プリム閉店により北海道メイド業界の終息がいっそう早まるのではないかと思っている。
短中期的にみて、今後の北海道メイド業界のシナリオとしては以下の2つがあると考察した。
①残った店舗が互いに競い合い、協同できる部分は協同して、何とか現状を維持していく。
②現在のメイド・コスプレ系飲食店の殆どが閉店し、別のブームに乗った業態に置き換わっていく。極端にいえば、最後まで残るのは(飲食店ではないが)メイドヘルスのみかもしれない。
メイド喫茶愛好家の立場としては、上記①のシナリオを期待するのはごく自然なことである。
しかし、現実としては、①よりも②に近い状態で、近い将来終わりを迎えるのではないかと危惧している。
①のシナリオのキーワードとして、「競い合い」「協同」が抽出されるが、以前のエントリーでも触れたが、イベントの1つにせよ「競い合い」は困難だと思うし、「協同」については、特に札幌では各オーナーのメイド喫茶観が著しく異なっているという事情があり、これもまた困難ではないだろうか。
また、北海道のメイド喫茶愛好者は全国的にみて纏まりが良いと指摘する声もあるが、現在は表向きにはまとまっているように見えるものの、メイド・コスプレ店利用者各自のベクトルは全く異なる方向に向いていると思うところがある。
メイド・コスプレ店の利用者を大きく分類すると、2次元ヲタ(アニメ、ゲーム、マンガ)、3次元ヲタ(アイドル)、一般人、風俗業界からの流入の主に4つに分けられる。
特にすすきの地区では、風俗業界により支えられている部分が強いのかもしれない。
そして、各利用者層ではメイド喫茶に期待するものが全く異なっており、結果として一般人に「二度と来たくない」と言わしめたり、その他メイド喫茶にまつわる諸問題が勃発していたりしているのかもしれない。
プリム閉店について触れているU社長のブログや、『電撃萌王』ブログでのインタビューの文面の解釈は読み手にとって異なると思うが、個人的な解釈を述べると、U社長は自社で追求している「萌え」の具現化をプリムという場で目指しているのと同時に、いやそれ以上にヲタ層が集える癒しの場を提供したいという思いでやっていたのが、次第に利用者層のバランス感覚が崩れていく現状をみて、赤字黒字云々とは別の問題として、メイド系への意欲を失ったのかもしれない。
プリム閉店後は、札幌地区のメイド・コスプレ系飲食店のほぼ全てがアルコールを提供し、メイドと話すことがアピールポイントとなっている店となってしまう。(編注:あくまでも私的には、このようなメイドと話す形態の店は好きである。)
上記のシナリオを含めた今後の北海道メイド系の方向付けは、今までU社長が握っていたキャスティングボードを、今後どういった人物が握るのかに懸かる部分がある。
あくまでも個人的な予想であるが、個人的には古参店ではなく新規参入組の経営者がキャスティングボードを握っていくだろうと考えている。
最後に纏めとして、メイド喫茶愛好家に出来ること、それはあれこれ難しいことを言わず、できる限りメイド・コスプレ系飲食店に足を運び、コーヒー1杯だけでもいいから注文し(もちろん色々なメニューを注文して欲しいが)、メイド・コスプレ系飲食店全体を支えていくことではないだろうか。
現在はメイド喫茶(を含めた広義の「萌え」文化)のない地域に軟禁状態ではあるが、メイド・コスプレ系飲食店のある地域に出かける機会があれば必ず複数の店をはしごして、「今」を体感することを心がけている。
メイド喫茶のある地域に住んでいる愛好家がうらやましいと思うのと同時に、今後もメイド・コスプレ系飲食店への情熱を傾けていきたい。